今も現地は大変!'04水災害

■福井市の水害現状とこれから/2004年07月26日
一緒に町興しをさせていただいたこともある
水野雅男氏からいただいたメールを転載しました。

土曜日1日だけ福井市の水害復興ボランティアに行ってた。
11時から16時まで5時間弱。
その間に本部と4カ所を往復した。
一人で行ったので、その都度メンバーが換わりながら。
最初は、高齢夫婦の家の畳下の床の泥掃除。
二つ目は、駐車場として利用している空き地の泥(粘土)の移動作業。
三つ目は、水がついてしまった家具や建具を廃棄するための運搬作業。
四つ目は、もうすでに作業が終わりかけていてゴミを運搬する作業。
どれも数人で取り組めばすぐに終わる作業だけど、
毎日の復旧作業に疲れ切っている住民には大きな支援になっていると思う。

大部分の家では家具や畳を取り出して泥を出した段階で、
床板の張り替えを待っているようだった。
それが終われば、家具などを再び搬入する支援がある。
とにかく長期間にわたって支援してあげる必要があると思われる。

二つ目の若奥さんに作業をしながら話を聞いた。
「ここは土地が低いから水がつきやすいと聞いてたけれど、
まさか床上浸水までは想像せずに5年前に家を建てた」
この家の近くで、今まさに建売住宅を展示販売している区画があった。
新築早々の建物に泥が付いた。

このあたりは以前、たぶん田畑だったんだろう。
市街地の安易なスプロールに警鐘を鳴らしているのではないだろうか。

昔は、水がつきやすいところや土砂崩れの危険性があるところには家を建てなか
ったはずだ。
しかし現在は、土地を売ろうとするモノ、家を売ろうとするモノの
経済行為を優先するあまりに、被害が大きくなっているのではないだろうか。

ある新聞に同じ規模の降雨量があったら金沢も大きな被害に遭うだろうという見
解が紹介されていた。
それをもう少し踏み込んだ形で市民に投げ掛けなければならない。
震災や火災、水害などの被害想定情報を市民に公にすべきではなかろうか。
それが、真の公共サービスだと思う。
同時に、これまで人が住み続けてきたまちなかの安全性を
もう一度評価してもいいのではないだろうか。

■ 水災害のボランティア活動と支援/2004年07月28日
タイトルへの思いはあるものの、締め切りに追われる毎日。
水災害にあわれた地方の記憶が早々に薄れていっているようで悲しい限りです。
せめてジェンキンスさんと同じくらいマスコミの報道をお願いしたいものです。
新潟のNPOの方からメールをいただきました。
現状を少しでも知っていただけるかと思い転載します。

真之介

【新潟豪雨・楽市楽座開催のお願い】■転送・転載・大歓迎■

◆加藤寛明◆
全国の皆様はじめまして。7月13日に堤防が決壊して洪水が起きた新潟県三条市のNPO法人・地域たすけあいネットワークで、地域通貨「らて」を担当しております加藤寛明と申します。

水が引いてから数日間、僕も最も被害の激しかった地域にある友達の家の掃除を手伝いに行って現場のすさまじい状況を体験させていただきました。びっくりしたことは、重い泥が家の中に積もっていて、どこから見ても生活できる状況ではないのに、みんな明るいことでした。どの家からも復旧作業をしながら、笑い声に包まれていました。これは壊滅的な被害にもあったのですが、それを上まわる人の暖かさ、優しさに触れたからだと僕は思っています。

たくさんの親戚や、友達、ボランティアの人たちが入れ替わりたちかわり来てくれたり、何か差し入れを持って来てくれたり、普段ない家族や近所とのコミュニケーションがあり、お風呂屋さんの中も外も笑顔の人たちが集まり、それまで気づくことがなかなか出来なかった、人間の強さや、やさしさ、たくましさと言うものを目の前にして、何度も感動してこみ上げそうになることがありました。
でも、そのときに被害の様子を見て気づいたことは、これは被災者にとってはよほどの長丁場になるなと感じたことです。
初めのうちは、メディアなどにも知り合いや知っている町並みが出て、ボランティアもたくさん入ってくれていたのですが、だんだんメディアに出なくなり水が引いて来たらもう一件落着したと思われるような今の状況に、被災地の皆さんはたいへん寂しい思いをしています。すでに各地にあるボランティアセンターのうち、閉鎖されたところもあり、今後一週間でほとんどのボランティアセンターが閉鎖すると言う噂が飛び交っています。
実はそれからが大変なのですが、それ以降の中期、長期的なサポートというのがなくなってしまう事がないように、私たち地元のNPOがまずは【楽市楽座】を開催して、それを起点として長期的なサポートをして行くことになりました。

被災地では、どの家も1階に泥と水が入ったため、1階にあった生活用品すべてをゴミとして出してしまったので、1階は何もなくなっています。異臭と泥の跡だけです。洗えば使えるものも多かったのですが、動揺していたり、電化製品だから、当然使えなくなったと思い、ゴミとして出しました。だから復旧作業を進めながらも、1階は空っぽで、新しい落ち着いた生活ができるには膨大な時間とお金がかかります。
そこで、地域通貨の出番だと思いました。持っている人が、持っていない人に、物や技術、労力を提供し合い、何かをしてもらった人がまた別の人に、自分の持っている物や技術を使い、何かをしてあげることが地域通貨の考えだからです。
大抵の場合、どの家にも使っていないテレビやビデオがあるものです。また一人暮らしをしていた人が、実家に帰ってきて洗濯機や冷蔵庫を持て余していたり、ギフトでもらった鍋・カマ・ヤカンや皿などが押入れや倉庫に山と積まれているものです。それらを持っている人がなくしてしまった人にゆずれるように、情報を集め、持っている人と、それを必要としている人を結びつけることができないか、と考えました。
水害が発生して10日経ちましたが、相変わらず被害にあった地域の路上には泥にまみれて、異臭のするゴミの山が並んでいます。それらは10日前までゴミではありませんでした。生活に必要な思い出の詰まった、愛着があって使い慣れた家財道具でした。それらのすべてが10日前の豪雨により、思い出とともに流されました。
家の1階が泥と水にまみれ、すべてがゴミとなってしまったからです。炊飯器も、冷蔵庫も、掃除機も、食器も、料理道具も、アイロンも、服も、布団も、畳も、靴もなくなってしまいました。みなさんの家の1階にあるものを見てみてください。生活に必要なものばかりのはずです。それらのすべてがなくなってしまったのです。

そこで、みなさんの家の中に眠っている日用品、家電製品、家具や衣類などを、被災した人たちに送っていただきたいのです。それらを無料で持って帰ってもらうフリーマーケット「楽市楽座」を開催し、新しい生活をサポートしていただきたいのです。

みなさんから送っていただいた宝物を、新しく張り替えた畳の上で大切につかっていただこうではありませんか。
特に送って欲しいのがテレビです。もうすぐオリンピックが始まります。被災した方も、テレビで一緒に応援できたら素敵ではないですか。もしご自宅にあまったテレビがありましたら、ご提供をお願いします。
その他、新しい生活に必要と思われる品物のリストを参考までに下に載せさせていただきました。あなたのご自宅に余っている何かをひとつでも送ってください。

●笑顔でスマイル●
楽市楽座を準備している僕たちは、新潟県内からプレゼントを届けてくれる人も、被災者の人たちも、思いっきり陽気な笑顔で迎えたいと思います。この2日間はみんなで笑って過ごせるように、気持ちのいいフリーマーケットにします。
つきましては多少の金額でも構いませんので、私たちの活動にご寄付下さいましたら幸いです。お振り込み頂いた寄付金は全て【楽市楽座】の経費に使わせていただきます。またいずれ、ホームページで市町村名とお名前と金額をアップさせて頂きますので、匿名希望者はその事もお知らせ下さい。

振り込み先:【郵便振替】
口座番号:00550-9-38261
口座名:地域たすけあいネットワーク
通信欄に【楽市楽座】とお書き下さい

■新潟豪雨【楽市楽座】■
■開催日■2004年7月31日(土)8月1日(日)両2日間
■開催時間■午前10時~午後4時
■開催会場■株式会社サカタ製作所内(サカタ製作所様から400坪の屋根付き倉庫を無料で貸して頂きました。スタッフ一同感謝致します)
新潟県三条市栗林500番地

■段ボール箱など全国からのプレゼントの送付先■
〒955-0085新潟県三条市栗林500
株式会社サカタ製作所内【楽市楽座】
送り伝票に書かれる電話番号は、0256-34-2141とお書き下さい

■荷物は以下の様に配達指定して頂くようにお願いいたします■
7月30日(金)午前中に配達指定。7月31日(土)午前9時に配達指定。
8月1日(日)午前9時に配達指定。
会場に集まった人たち全員で、トラックからプレゼントを運び出す予定です。
また、送料はご負担していただくようお願いします。当日持ち込みも大歓迎です。

会場ではPAを用意してギター1本で歌ってくれるミュージシャンを募集することになりました。バイオリンでもフルートでも落語でも漫談でも0Kです。
手弁当で会場に来ていただける方は、加藤までご連絡下さい。

被災地の皆さんに向けた広報ですが、作成したフライヤーを一般のチラシと一緒のようににして各新聞配達店のご主人に無料で配布して頂くように交渉中です。

また、福井豪雨【楽市楽座】は私たちと同じように地域通貨を広めている、福井の地元の人たちが準備に入りました。開催予定は8月7日と8日の2日間です。

■主催者:
NPO法人地域たすけあいネットワーク【らて事務局】
TEL/FAX0256-34-2141

●問い合わせ先:どんなことでも、ご相談、お問い合わせ下さい。
担当:加藤(090ー4848ー9954)西山

下記リストにあるものを送っていただけると大変ありがたいです。その他、被災した方が新しい生活に必要としているもので、思いつくものがあればなんでも送ってください。

■調理道具・台所用品■
多くのものが壊れたり、泥水につかってしまって、衛生面の問題のため被災者の方はそれらを使うのをためらっています。

●炊飯器(コンビニのおにぎりではなく、自宅で炊いたご飯を食べてもらいたい)
●鍋、ヤカンその他調理道具(泥まみれになって衛生面で使えなくなっています)
●食器棚(水でやられ、開かなくなりました)●コーヒーメーカー(ビン詰めのインスタントコーヒーなんかも0Kです)●サランラップ(こういったものまで全部買いなおすのは、積もれば山なんです)●キッチンペーパー(新しいフキンなんかも不足しています)●アルミホイル(まだまだ使うところまでいっていませんが、あまっていれば)●カセットコンロ(台所のコンロが、ダメになりました)●ホットプレート(こちらも大変助かります)●まな板(木製のまな板は泥の色になりました)●食器、洋食器、お茶道具など

■生活用品■
●寝具(どろにまみれて、新しく調達しなければならなくなりました)●テーブル(電気こたつも、ありがたいです)●座布団(被災地から、姿を消してしまいました)●ゲタ箱(最も被害をうけています)●本棚(宅配便などで送られる場合は、分解してコンパクトにして送って下さい)●電話機●ファックス●ティッシュペーパー●トイレットペーパー●石鹸●シャンプー●歯ブラシなどの洗面用具(使っていない新品があったら送ってください)●タオル・ハンカチ・バスタオル(みんなぞうきんとして使ってしまいました)●衣装ケース●アイロン台

■電化製品■
水につかって壊れました。家に使ってないものがあれば、送っていただくようお願いします(但し、新潟は60ヘルツです。ご注意ください)

●電気ポット(赤ちゃんのミルク用に使われます)●ポット●テレビ(みんなでオリンピックが楽しめるようにしましょう!)●パソコンと周辺機器●電子レンジ●オーブントースター●ビデオデッキ●洗濯機(どろだらけなのに洗濯ができません)●冷蔵庫(復旧作業の合間に冷たい水が飲みたいです)●扇風機(暑いのに扇風機もクーラーも壊れてしまいました)●掃除機(掃除の仕上げに必要です)●犬小屋(犬小屋まで流されました)●体重計●アイロン●ドライヤー

■お店や会社で使える事務用品、機器■
お店や会社も大変な損害を出してしまいました。特に個人商店などは壊滅的です。
使っていないものがあれば、お願いします。
●レジ●コピー機●電話●ファックス●その他●もし同業者の方に特別に送りたいという場合もこちらにご連絡下さい。お調べして後日連絡させて頂きます。

■身につけるもの■
●服(特に若い女性の服。すべて買いなおすのにとってもお金がかかるそうです)
●靴(全部やられました)衣類などは、出来るだけクリーニングに出された物をお願いします。ビニールのカバーなどにマジックでサイズなどをお書き下さい。

暖かい助けや励ましあいのおかげで、すべてを失ったにも関わらず、たくさんの人の笑顔に出会えました。復旧作業は始まったばかりです。復興作業はまだまだこれからです。全国の皆様からの宝物のプレゼントを心からお待ちいたしております。どうか出来るだけたくさんの人たちに、またアドレス帳の中のあなたの大切な友人たちに私たちのお願いを転送してください。よろしくお願いいたします。

グローバル・ピース・キャンペーン日本事務局
配信責任者山田和尚


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